いろりばた 観望庵(髙島秀行)

長かったアメリカの大統領選がやっと終わった。両巨頭の対決は凄まじい。西部劇を見ているようだ。ただ西部劇は善玉と悪役がはっきりしていて、ハラハラドキドキしながらドンパチを楽しめば良いのだが、アメリカの大統領選は、善悪を越えてトランプの攻撃が常軌を逸していた。更には、引け際が悪く、選挙結果にまでフエイク、フエイクと言い続けるのにはあきれた。その中で狂信的トランプ集団が出来たと言うから恐ろしい事である。後味の悪い選挙戦だった。

日本でもかつてオウム真理教なる集団が弁護士などインテリ層を巻き込み、ポアという一言で人を殺める狂気集団があった、狂信とは、おぞましく、恐ろしいことである。

トランプはオバマが賛同したパリ協定、TPP協定、中東合意など国際協調をすべてひっくり返した。そしてバイデンは多分全て元に戻すだろう。オセロゲームのようだ。但し、対中国対抗路線だけは継承してほしい。

このアメリカの分断は世が世ならば南北戦争かもしれない。しかし、何といっても「世界のアメリカ」、何とか平和裏に落ち着いて行ってほしいものである。

時を同じくして、日本の大河ドラマ「麒麟がくる」も本能寺の変をもって終わった。両「巨星落つ」。何となく似てはしまいか?

何故光秀をして、そこまで追い込んだのか? TVドラマでは伏線として、天皇、公方様への扱い、一向に諫言を聞かない独断専行、全国制覇を目指す狂心的モチベーションの信長像など信長が成長と共に変わっていく様を描き、流石の光秀も堪忍袋の緒が切れた、と言ったストーリーだったが、しかし、実際の光秀の実像、思想については、証拠となる文書が少なく、「変」に至る光秀の心像は、観望庵にも理解できない。

光秀はレビー小体型認知症になっていた、という珍説まである。

勝手な歴史評論の多い中で、特に昭和史の大家で敬愛する半藤一利氏の訃報も、「巨星落つ」であった。氏の歴史感は、真実は細部に宿る、真贋を見抜く、にあった。上皇様にまで招かれて講話されたと聞く。氏は、現在の我が国の諸情勢をどう見るか、お話しを聞きたいところである。

(観望庵)

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