いろりばた 観望庵(髙島秀行)

先般総務大臣からお達しが出て、いわゆる「ふるさと納税」の返礼品の自粛が要請された。そのせいかどうかわからないが、納税額が減ったそうだ。規制が強化され、返礼品は寄付額の三割以内、また工業製品はダメとか。実際、確かに、故郷以外でも、おいしそうなモノがあれば選んだりして寄付するので、到底ふるさとへの寄付、とはいえないだろう。趣旨が違う、ということでお役人らしい律儀さではある。

しかし、これこそ、地域興しではないか? 各地で必死で拡販に苦心している通販そのものである。地方自治体が懸命に地域の “返礼”を考え、消費者がそれに応じる。それを発案した者の意図とは離れて開花した傑作と思う。それを規制し、自粛せよ、と水をかけるとは、故郷を持たない者の意趣返し、あるいは法匪のようだ。観望庵は、仮に大部分が地方の物産振興に繋がり、その分大都市の住民税が減るにしろ、それこそ市場原理であり、国税を地方の赤字度に応じ地方にばらまく補助金税制よりは遥かにマシであると思うがどうか。

それにしても、オリンピックの経費負担に関し、協議を行う首都圏三知事の対応は、当初の約束を守れ、の一点張りで、本性丸出しで見苦しかった。

想定外に膨らんだオリンピック予算に関し全くの理解を示さず、「東京あっての首都圏」という一体感が微塵も感じられない。損な話にはワシャ知らん、には困ったものだ。自分本位丸出しで、悪い点は某元総理に似ている。万一の災害時、都内通勤の被災者を面倒見るのは誰か、都内で出したゴミは誰が処理しているのか? いわずもがなで、みな協力し合っているのである。大阪圏もそうだし大都市圏は大体そうだ。その点、ボートの招聘はできなかったが、宮城県知事だけは、その発言には人格がにじみ出ていて立派だった。

国も然り、である。聞くところによれば、ロンドンオリンピックでは経費の半分近く、或はそれ以上を国が負担したという。流石大英帝国である。我が国の女性のオリンピック担当大臣は、予算調整をするのでもなく、そもそもスポーツ庁を作ったのだから、女性の活用大臣だけなら、不用のように思うがどうであろうか。

髙島秀行

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です