いろりばた 観望庵(髙島秀行)

昨年、世相を賑わせた重大ニュースは人様々であろうが、観望庵は、各地で猛威を振るった自然災害、癌の救世主になるかもしれないノーベル医学賞の受賞、また、平昌オリンピックを始め、テニス、バドミントンなどでの若い諸君の輝かしい活躍などが印象深い。しかしスポーツも明るい話題だけではなかった。相撲にアメフット、ボクシングでは、相続くように暗黒面が露見した。

自然災害は、豪雨、地震、暴風など多発し、近年の炭酸ガス排出による地球温暖化との因果関係が強く懸念されるが、クリーンにして安定電源たる原発への反対論者は、この問題をどう考えているのか、見解を伺いたいところである。

経済界では、大手で老舗の製造業の検査データの改ざん問題は、昨年も相続いた。これも物造り大国、品質で売る我が国としては、残念な事である。一部がすべてではないが、人為的改竄は、製品不良以上に恥ずべきことかもしれない。我が国固有の伝統的価値観とされる、三種の神器が意味するところの、知、仁、勇、に悖(もと)り、或は、里見八犬伝に言う、仁、義、礼、智、信、に悖(もと)る。

ところで、直近のカルロスゴーン問題は、情けない話である。今頃は法的決着はついているかもしれないが、観望庵は、商法の記載義務違反という商法違反のみを言っているのではなく、なぜこのような、公私混同を繕ってまでする私欲の権化のような商才を招聘したのか?ということである。日産の危機を救ったと言われるが、やったことは、早い話、人員整理と下請け虐めによる経費削減、まさにコストカッターである。何も車の性能が向上したわけでもあるまい。

何故、日本人経営者にはできなかったのか?高給取りの外国人経営者の招聘はソニー、シャープ、武田薬品もである。グローバル化という怪しげな魅力に抗しきれなかったのか。穿った見方をすれば、トップが辞任する際、外人トップのスカウトなら高給仕方なしとし、以って自らの今後の報酬を担保するという高等戦術かもしれない。

渋沢栄一以降、私にとらわれないビジネスの偉才は多くいた。然るに、現在は金権亡者が多く、いないように思う。なぜだろうか?

髙島秀行

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