「日本的経営~技術経営士ジャーナル」    井上 健

日本の近年は・・・
かつて日本的経営を実践しオール中産階級と言われる格差の少ない良い社会を歩んできたが、今格差が拡がりつつあるのは米国的経営が蔓延してきたことに関係している。

日本的経営とは・・・
この素晴らしい特徴は「会社関係者である役社員、顧客、取引先、株主、社会に対してバランス良く貢献する経営をし、長期的視点で会社の発展・継続を求める」ということにある。

国際競争力は・・・
しかし、ここ20年以上米国発のソフト産業が世界を席巻してきたのに日本発のものが少ないのは問題である。日本的経営が国内から広がり国際的に注目されるには、日本企業が国際市場で勝てる商品・サービスを創造しなければならない。

米国的経営とは・・・
グローバル競争市場、コーポレートガバナンス、世界標準・・と聞くと如何にも適正な言葉と聞こえてしまう。米国は都合の良い制度を世界に広め富が集まるように仕掛けてきている。企業経営の中で、四半期決算、時価会計、J-SOX、コーポレートガバナンス、表面的CSR等米国標準の対応に腐心してきた。米国的経営の最大のものは株主権利第一であり、結果として貧富の差は広がり、地球環境も危うい状況である。その国際化が進んできたために、貧富の差、環境破壊、資源獲得競争が地球規模での問題となっている。会社が株主のものという概念が強まったために、経営者が株主利益のみを短期的に追求しその分け前として高所得をむさぼってきた。他の企業関係者である従業員、取引先、さらに社会、地球環境ということに無関心となっている。

日本の長期的見通しは・・・
継続的人口減少に伴う国内需要減、供給側の人材・担い手減の中で、日本のGDPが下がる辛い時代が到来している。さらに貧富の差、環境破壊、資源獲得競争等の課題がのしかかっている。そこで、画期的なことをしない限り日本の経済規模が拡大するのは厳しい。

日本的経営の欠点を解決・・・
一方、日本企業は競争力を失った事業からの撤退を進めるべきで、過去にとらわれ過ぎず長期的視点で決断するよう是正する。将来性があると信じられる事業に経営資源を投入し、長期化する少子化による人材難の折、無用な人材配置を避ける。

明るい日本を・・・
企業の社会的責任(CSR)が話題になっているが、株主第一ではなく「社会の公器」という位置づけになれば企業活動そのものが社会的責任を果たすことになる。日本製品・サービスが高く売れることを目指し、一人当たり付加価値の高まる方向に進んでいけば豊かな日本になれると思う。

井上 健 プロフィール

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