「はじめに」 餌取 章男

世界は急激に動いている。

国際間の紛争、環境問題、自然災害、移民や貧富の格差、それに何よりも技術の加速度的な進歩、なかんずくコンピュータを中心とする情報技術の進展が情報革命を引き起こし、私たちの生活に劇的な変化をもたらしている。

急激な変革は得るところも大きいが、その影で失うところも小さくない。

人々がおしなべて平穏かつ快適な生活を享受して行くためには、節度ある前進と負の要素を小さくする努力が肝要だ。

ここで“日本的経営”に注目したい。

日本的経営とは会社を公器とみなし、社会への貢献を第一義として、長期間の継続を最重要と考える経営で、ステークホルダー、社員、顧客、株主のどれにも偏らず、バランスよく運営するものだからである。

こうした経営はすべての人々に恩恵を与え得る循環型の経営ということが出来よう。

 

もちろん、日本的経営にも弱点はある。短期的な利益を望むのは難しく、企業の急速な発展も期待しにくい。しかし、長期的にみればそうした欠点は十分補い得るものであろう。

私たちは日本的経営に「技術者の視点」からメスを入れてみたい。

技術者は物言わぬ人々と言われるが、技術革新時代の今こそ、社会に対して深い洞察を行うべき時である。

本特集における様々な発言が、今後の企業経営のあり方に何らかの指針をもたらすことをきたいする。

餌取 章男 プロフィール

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