東京工業大学「CUMOT×STAMP 連携プログラム」技術に立脚した経営 ~新規技術が未来を変える~

講師:神永 晉
元 住友精密工業(株)代表取締役社長
SKグローバルアドバイザーズ(株)代表取締役
現 技術経営士

 

2020年12月1日、「技術に立脚した経営~新規技術が未来を変える~」をテーマに、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、オンラインにて、16名の受講者を対象に実施した。

事前ガイダンスの活発な議論を経て、当日の講義に臨んだ。

 

1.IoT (Internet of Thingsモノのインターネット) の出現をもたらした新規技術

講師が推進者として、独企業・英ベンチャー・日本企業の協業により開発した世界初の微細加工技術により、MEMS (Micro Electro Mechanical Systems 微小電気機械システム)と総称される微小デバイスが飛躍的に発展し、その中心的位置を占める微小センサが、スマートフォンやIoT世界の出現を可能にした経緯を踏まえて、数十年に亘る研究開発から事業化に至る経営戦略により、技術が世界を変えることが出来ることを論じた。

 

2.中長期的視点による研究開発から事業化、そしてさらに産業化へ

中長期的視点で、新規技術の研究開発から事業化、さらには産業化を目指すためには、単なる「技術開発」のみならず、社会へ実装する「技術経営」との両輪が求められる。企業経営の目的は、新規技術の社会への実装によるイノベーションにより、社会に貢献することにある。また、部品や要素技術に優れると言われる日本が、そこに満足してとどまることなく、その強みをベースとしたシステムを構築し、世に役立つビジネスモデルを創出して、新しい価値を生み出すことがポイントであることを指摘した。なお、技術同友会の調査委員会の報告書の中から、関連する提言を紹介した。

 

3.企業家精神により、イノベーションを生み出す

中長期視点(時間軸)、グローバル視点(空間軸)、人間としての道義・正義(人間軸)を通じた企業家精神により、社会に貢献するイノベーションを生み出すことが講義後半のポイントであった。

 

最後に…

講義後のグループ討議で講師とともに活発な議論がなされた例年と異なり、オンラインの制約のため10数名の受講生全員による討議を実施したが、思いのほか活発な議論に終始し、特に、研究開発から事業化への道筋について、各人が企業の中で置かれた立場からの質疑や問題提起が多くなされたことが印象的であった。最後に、新型コロナウイルス感染拡大の中で、新規技術・先端技術は世界のトップレベルにある日本が、その社会実装については世界レベルに圧倒的に遅れていることが露呈した状況に、どのように立ち向かうかという点を提起し、各人の課題とすることで、講義を終了した。

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