東京工業大学「CUMOT×STAMP 連携プログラム」 技術の創出と経営の判断 ~通信技術と携帯電話の新たな市場の創出~

講師:潮田 邦夫
元 (株)NTTドコモ 常務取締役法人営業本部長
現 技術経営士

 

「技術の創出と経営の判断 ~通信技術と携帯電話の新たな市場の創出~」と題し、2020年11月17日、東京工業大学において、企業で20数年間勤務後、次のポジションに進む40代から50代の人たちを対象にオンラインにて「社会人教育CUMOT講義」を開講した。そのため、この講義では、退職した人の企業生活40数年間の大きなターニングポイントの話を盛り込んだ。

 

1.自身の通信時代の仕事を事例として講義

40数年間にわたり前向きに働くため、また、幹部になり大きな自分なりの仕事をするときにはビジョンと志を持つことが必要であること、そして、そのため自分のビジョンと志を自分なりに持ち、整理しておくことが必要であることを、私自身の経験を事例として、“どのように仕事をしてきたか”を述べた。

 

特に事例であげたのは、ドコモ時代のiモード開発である。そこで経験したいろいろな知見を話した。iモード開発にあたったメンバーの、異質な立場の人たちの組み合わせによる独自の活動だった。私自身は、iモードの直接の開発者ではなかったが、iモードや通信モバイルを使ったソリューションを行った。例えば、タクシーをクレジットカードで乗れるようにした。これは単なる便利さだけではなく、タクシー強盗防止と言う役割からも社会で必要なものと思い開発し、今では当たり前のものとして普及している。他に、モバイルSUICA、QRコード活用、モバイルソリューションを具体的に開発提案、自ら利用し、今のモバイル通信時代を築いてきた活動を、どのような考えで行ったかを紹介した。2000年の携帯は電話が主流であったが、現在ではデータ通信が主流になっている。そのきっかけを、どのように行ったかを解説した。

 

2.リーダーが持つべき認識や見識について説明

そのためにはリーダーとなるものは、新たにマーケットを作ることについて世の中の困っていること、このサービスがあれば助かる人がいる、楽になる人がいると言う観点から社会を見て、サービスを開発提供していく視点を述べた。環境や医療・健康や物流など、まだいろいろ不効率や地球環境に良くないことがたくさんある。これらを開発することができれば、世の中の役に立ち、必ずや世の中の人から受け入れられる、幹部になる人は社会や人間の営みの認識、見識を持つ必要がある。今の時代のSDGsにリンクするという思いを話した。

 

最後に…

受講者はオンラインでZoomを使用し、16名が受講した。ブレイクアウトルームを作り、できるだけ受講者同士の意見交換をして、色々な自分の意見を述べあう交流を実施した。

また、私の方から講義中に受講生にいろいろ質問を投げかけ、受講生から自分の考えを答える双方向のコミュニケーションを意識して行った。受講生はそれぞれ立派な企業に20年以上勤めて、社会常識、課題認識を持ち合わせており、彼らから自分なりのいろいろな意見、質問を出してもらった。また、自分の思っていることを発言し、相手に伝えるということの大事さも経験してもらった。特に幹部になる場合には、自分1人の力ではなく多くの人の賛同が必要である。そのためにはいかに多くの人を自分の考えていることの協力者にし、推進する力を作らなければならないか、そしてリーダーになるためには人格的な性格、そして広い視野を持つことの必要性を訴えた。

少しでも、この講義を聞いている人たちにとって参考になればと思っている。何しろこの日本は資源が少なく、期待できるのは人である。そのため一人でも多くの人が有意義な活動ができることを願っている。そして、企業退職者は、多くの社会経験を得た知見を後輩たちに引き継ぐのが使命だと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です