「設計力®」とはやりきる力 【毎水曜掲載】

㈱ワールドテック 寺倉修

第三十四回 「議論の基本」を根付かせる

-真の原因見極め 対応策決める

 

仕事柄、「デザインレビュー(DR)がうまくいきません」と相談を受けることが

結構あります。何が問題かを見いだすには、やはり現場を見ることです。半年ほど前のこと、「DRを見学できますか」と言ってみましたが、「扱う内容は部外者には開示できません」。もっともなこと。

代わりに、その企業に研修を実施しました。講師の思いをしっかり伝えるため、講義は対面形式。その分、新型コロナウイルス感染症対策には気を遣いました。グループ討議は、別の機会に社内で実施してもらうこととし、結果発表はWebでという形で進めました。

この進め方には問題はなかったのですが、ただ、グループ討議は思惑通りとはいかなかったのです。

グループでの議論はどのようなものだったのか。筆者が講義で取り上げたDRのポイントをいくつか選び、それをやっていこうに終始していたのです。それも1つの「解」ですが、少し寂しい気がしました。なぜなら、講義を踏まえ自職場のDRの「問題点」を抽出し、「真の原因」を見極め、「対応策」を決めるという、「議論の基本」に沿った展開を期待していたからです。「議論はこうだ、言うまでもない」、それは筆者の思い込みでした。

この職場にまず取り組んで欲しいことは、議論の基本を「根付かせる」ことです。

根付かせるには? 対応策が「的を射」れば、「なるほど」次もこのように議論しようとなります。

的を射るには? 真の原因を見極めることです。なぜなら、真の原因の「裏返し」が対応策だからです。真の原因を見いだす、お勧めの手法があります。それは皆さんご存じの「なぜなぜ分析」です。品質不具合対策に使う道具です。「仕事のやり方」のどこがまずかったのかの見極めに効果的です。

「DRがうまくいかない」というのも、仕事のやり方のまずさです。なぜなぜ分析を活用し、真の原因を見極めます。そうすれば的を射た対応策が決まります。

例えば、DRの問題点が「議論すべき項目に抜けがある」、なぜなぜ分析で真の原因が「要領書に記載がない」ということに行きついたとします。対応策は原因の裏返しなので、「項目や準備するものをルール化する」ということなどになります。

議論は、問題点を抽出し、真の原因を見極め、対応策を決める、この手順が大切です。基本を踏まえ議論すれば、職場の課題は一歩一歩「カイゼン」するでしょう。

ー以上ー

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