「設計力®」とはやりきる力 【毎水曜掲載】

㈱ワールドテック 寺倉修

第四十三回 「設計力」とはやりきる力

-品質へこだわり コストへこだわり 納期厳守

 

この連載「設計力」は、今回が43回目となりますが、今回で一区切りとします。昨年の10月から10カ月間お付き合い頂き、ありがとう御座いました。

自動車の電動化と自動運転化への流れが加速しています。新たな技術や部品が生まれるでしょう。

「不易流行」という熟語があります。「流行」とは、新たな技術は取り入れ、変化に対応することです。メカ(機械)だけ扱っていれば仕事が回っていたメーカーも、電子制御化の影響は遠い将来のことと済まされない状況です。メカ屋でも電子回路屋と会話する場面が増えるでしょう。設計者として大変である反面、新たな技術を取り入れる好機が訪れたのです。

一方、「不易」は、技術環境がいかに変わろうと、忘れてはならない取り組みです。それは、競合メーカーに「優位性」を確保し、顧客から「信頼」を得続ける取り組みです。連載で取り上げてきた「設計力」は、その優位性と信頼を「やりきる力」です。

まず、優位性をやりきる設計者。競合メーカーに勝つことを目指し、設計者は高い目標値を設定します。達成への挑戦です。達成できれば、さらなる目標、さらなる高い目標値にチャレンジし続けます。現状のレベルで満足する「十年一日」の設計者であってはならないのです。

更に、設計者は、儲(もう)け頭の製品が成長し続けている間に、次の一手を開始します。先が見えてからでは遅いのです。なぜなら、新しい製品の設計は相当な困難を伴うからです。頑張って、新たなものの目途がつけば、顧客へ提案します。まさに提案型の仕事です。設計者がこの取り組みを心がければ、優位性を確保できる可能性が高まります。

次は、顧客の信頼を得続ける設計者。「100万個造っても、1個たりとも品質不具合を出さない」取り組みを、ひたすら目指します。自動車部品は共通化が進み、ひとたび不具合を出せば、部品メーカーも大きな損失を覚悟せねばなりません。そうならないよう、設計者は「品質」へ「こだわり」続けます。

「品質的に問題ないとは言い切れないが、滅多なことはないだろう」、「部品点数が増えても仕方がない」とか、「体格が1㎜ほど大きくなるがやむを得ない」では、培ってきた信用・信頼の失墜へ、直行です。

もちろん、「コスト」へ「こだわり」ます。競合メーカーに優るコスト目標値は、是が非でも達成せねばなりません。「納期」は「厳守」します。図面は、決められた日に生産現場へ渡さねばならなりません。出図日を踏まえ、その後の工程準備など、生産開始までの日程が決まっているからです。社内だからと、納期に甘えがあてはなりません。適度な緊張感が大切です。

設計者のご活躍を願っております。

ー以上ー

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